ロンドン近代建築のヒミツ。空が狭くならない理由とは

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2019年、久しぶりに訪れたロンドン。
OTTOさんの希望で、ロンドンの建築を巡ることになりました。

そこで見つけた新しい発見。ロンドンの伝統と近代建築の関係に、ロンドンの都市計画のヒミツを見つけた気がしました。

伝統と近代化のバランスの取り方

イギリスといえば、伝統や古いものを大切にする国。

建物も古いものに価値があり、古いお家もリフォームやDIYなどでメンテナンスしながら大切に使います。アンティークマーケットは日常の一部でアンティーク番組は国民的な人気を誇るものばかり。

私が好きなのはBBCの「Antique Road Trip」。2組が決められた予算の中でアンティークショップなどを巡り、最後はオークションにかけて落札価格を競うもの。イギリスだけではなく、海外のホテルでも見れたりするので、英語が分からなくてても、楽しめる番組の一つです。

話がそれてしまいましたが、それくらい伝統や歴史を尊ぶので、他のヨーロッパと同様に美しい街並みを今も楽しむことができます。

とはいえ、昔のままでは時代の変化に追いつかない。
そこでロンドンは独自の変化を遂げている、ように思うんです。

空に溶け込むビルで伝統との調和を

ロンドンの近代建築を楽しむのであれば、セント・ポール大聖堂のあるセント・ポール駅からモニュメント駅までの間。金融街であるシティ・オブ・ロンドン(シティ)のエリアです。歴史的な建造物の中に近代建築が立ち並び、新しいイギリスの街並みを楽しむことができます。

このエリアを中心に建つ近代建築(ビル)はどれも「熱線反射ガラス」というものを使っているのか、ミラーのように反射しているものばかり。実はこのお陰で、伝統的な建物を引き立て、新しい建物は空に溶け込むようなデザインになっているように思っています。

では実際にシティの街並みと空を見上げてみましょう〜♪

✔️ スカイ・ガーデン

まずは、地上155mの高さでシティエリアの新しい顔として2015年に完成した「スカイ・ガーデン」。最上階にはガラス張りでロンドン市内を一望できるだけではなく、空中庭園として憩いの場を提供しています。

入場は無料であるものの、予約が必要。ただ「walk-in hours」を利用すると予約無しで訪れることが可能ですよ。私たちは午前中の10:00〜11:30の間に入場しましたが、人気のスポットというだけあって多くの人で賑わっていました。

近景ではロンドンの空を突き抜けるような存在感ではありますが、ハーフミラー効果で遠くから見るとこの通りの溶け込み、古い街並みを壊すことなく佇んでいます。

✔️ ザ・シャード

ロンドンのランドマークとして2012年に誕生した「ザ・シャード」。「スカイ・ガーデン」から臨むと、その高さが一層際立ちますね。こちらも展望台があるようですが有料となっていて、30ポンド前後と高額!

✔️ ロイズ・オブ・ロンドン

35年前に建てられた建築家 リチャード・ロジャースのビル。インダストリアルな鉄筋の質感やダクト、鉄柱、外付けされたガラス張りのエレベータなど、近未来の映画にでも出てきそうな存在感です。

洗練された印象のシティ内では異質なビルではありますが、唯一無二のデザインが魅力で、どこを撮ってもフォトジェニック!

✔️ 30セント・メリー・アクス

その形からピクルスに使う小さいなキュウリを意味する「ガーキン(The Gherkin)」と呼ばれ、ロンドンっ子に親しまれているビル。2004年に完成しました。最初見た時は、すごくユニークなビルでびっくりしたのを覚えています。2008年に誕生した新宿のコクーンビルにも似ているので、このビルを参考にしたのかな〜と思っていますが、どうなんでしょうかね。

✔️ レデンホール・マーケット

ハリー・ポターのロケ地となったことでも有名な14世紀に建てられたマーケット。19世紀には改装工事が行われているようです。趣あるアーケードが特徴で重要文化財にも指定されているのだとか。そこからのぞむ佇むビルもロンドンの空に溶け込み、しっかり脇役に。

歴史を感じる建物の切れ目や、建物の上にそびえる高層ビルは、どれも空の一部になっているように見えませんか? 高層ビルゆえ「熱線反射ガラス」を使うのは当然のことなのかもしれませんが、これが景観を壊さないことにもつながっているように思えて仕方ありません。

✔️ シティ・ホール

2002年、タワー・ブリッジのそばにに建てられたロンドン市庁舎が入ったビルは、ちょっと崩れた卵のような形をしています。上部に行くほど、斜めになっているユニークな設計を行ったのは、世界的に有名なイギリスの建築家 ノーマン・フォスター。大英博物館の「グレート・コート」、テートモダンからセント・ポール大聖堂に続く「ミレニアムブリッジ」、「ガーキン」のビルなど、ロンドンの名所となる数々の建築に携わっています。スゴイな〜。

左:シティ・ホール、右上:周辺にも近代的なビルが立ち並びます。右下:テムズ川越しに見るシティのビル群

✔️ ミレニアム・ブリッジ

火力発電所を改装して美術館となったテート・モダンからセント・ポール大聖堂へ向けて、テムズ川を横切る「ミレニアム・ブリッジ」。昔と今をつなげるような印象で、セント・ポール大聖堂を臨む風景が好きなんですよね。

私の勝手な想像かもしれないけれど、今まで気づくことがなかったロンドンの秘密を発見できてうれしい。

早くコロナが落ち着いて、旅行したいな…(涙)。

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