スウェーデンのマルメを訪れたらぜひ足を運びたいマルメ近代美術館

スウェーデン南部の街、マルメ。
デンマークのコペンハーゲンからは、電車で35分ほどで移動することができる、スウェーデンで3番目の人口を有する大都市の一つです。とはいえ、緑の多い、清潔感のある美しい街。そんな街中に、ひときわ、赤に近いオレンジで彩られたモダンな建物がありました。それが、「Moderna Museet Malmö（日本語にすると “マルメ近代美術館” でしょうかね）」です。

※本記事（主に写真）は2011年7月に訪れた当時の内容です。Meの美術館訪問の軌跡を残したいことと、これから旅を考えている方の参考になればと思っています。再度訪問した際は、内容をリバイスする予定です。最新の情報は、公式サイトなどでご確認ください。

Moderna Museet Malmöとは

オレンジレッドに塗られたスチールの外壁が目を引くインダストリアルでモダンな印象の外観。実はこの建物、1901年に建てられた発電所だそう。マルメの住民に電気を供給していたものの、100年ほどの間に建物とその周辺は変化し、発電所としての役目を終えることとなりました。2008年、この古い発電所に、アートというエネルギーを補充する時が。ヨーロッパを代表する近現代美術館の1つである「ストックホルム近代美術館」の分館となる「Moderna Museet Malmö」が2009年に誕生しました。

ストックホルム近代美術館の豊富なコレクションの中から、現代美術作品などを展示するだけではなく、企画展も行われています。

時間：コロナのため2020年11月時点は休館
入館料：無料（企画展は別途）

住所：Ola Billgrens plats 2–4, Malmö

印象的なオレンジレッドのファサード

レンガ造りの古い建物につながるのは、印象的な穴の開いたオレンジレッドのファサード。ファサードの内側はガラス張りになっているため、穴のあいたファサードを通して外の光が木漏れ日のように屋内へ。内部には2つの階段があり、タービンホールの高い部屋と上部の展示ホールの間を移動することが可能です。

内部は決して大きなスペースではないですが、私が訪れた時はピカソやブラック、モディリアーニから、近代アートのマルセル・デュシャンまで、新しいアートの出会いもあり楽しめましたよ。

いつまでも記憶に残るWowは

2011年に訪れたこの美術館を取り上げたのは、今も心に残る強い印象があったから。それが、ロッカーなんです。ロッカーといえば通常は番号が書かれているだけですが、この美術館では、名だたるアーティストの名前が入っています。その扉を開けてみると…

アーティストの格言が掲載されています。知っている名前を見つけては扉を開いて、この人はそんなことを考えていたのかっと、その言葉に納得したり、感銘を受けたり。今まで知らなかった、新しい扉を開けた気分です。

I try to apply colors like words that shape poems, like notes that shape music.
詩を形づくる単語のように，音楽を形づくる音符のように、私は色に向き合おうとしている。

Joan Miró（ジョアン・ミロ）

Creativity takes courage.
創造性には勇気がいる。

Henri Matisse（ヘンリ・マティス）

Art is made to disturb. Science reassures.
There is only one valuable thing is art: the thing you cannot explain.
アートは不安にさせる。化学は安心させる。
唯一アートが持つ価値あることは、説明できないということだ。

Georges Braque（ジョルジュ・ブラック）

Have no fear of perfection – you will never reach it.
完璧を恐れるな。完璧になど決して到達できないのだから。

Salvador Dali（サルバドール・ダリ）

カフェも併設

ミュージアムにはカフェが併設していて、軽食をいただくことができます。北欧名物のライ麦パンにエビを乗せたオープンサンド「スモーブロー」とビールで乾杯です！

「Moderna Museet Malmö」は小さな美術館なので、ここだけを目的に訪れるのは物足りないかもしれませんが、マルメを訪れた際には、ぜひ足を運んでいただきたいですね。
他の美術館にない工夫に、オススメ度：★★★☆☆、です！