モネの睡蓮を360°堪能できるパリ・オランジュリー美術館

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15年ほど前に初めてパリを訪れた時には、リニューアル中だったオランジュリー美術館。
前回のパリ旅行で、念願の美術館へ足を踏み入れることができました。


モネの睡蓮のために設計された展示室とは。
その魅力をご紹介します。

旅の費用・スケジュールは?パリ旅まとめ(2017年8月)

※本記事(主に写真)は2017年8月に訪れた当時の内容です。Meの旅の軌跡を残したいことと、これから旅行を考えている方の参考になればと思っています。最新の情報は、公式サイトなどでご確認ください。
※出典:オランジェリー美術館ホームページ

オランジュリー美術館とは

ルーブル美術館とコンコルド広場の間に位置するテュイルリー公園。
パリで最も美しい公園の一つなのだとか。そんな公園の中にあるのが、モネの連作「睡蓮」で有名なオランジュリー美術館。元は、17世紀から19世紀までテュイルリー宮殿にあった温室(orangery)で、冬の間オレンジの木を寒さから守るために使われていました。美術館のネーミングの由来でもあります。

美術館となったのは1927年。クロード・モネが寄贈した「睡蓮」を収めるための美術館として、自身が提案したデザインにより「クロード・モネ美術館」が開館。彼の死から数ヶ月後のことでした。後に改築されオランジュリー美術館となったそうです。

2000年から2006年には2階部分は取り壊される改修が行われ、「睡蓮」の展示室に自然光が入るように復元されました。また、建物の北側の地下スペースには、ジャン・ウォルターとポール・ギヨームのコレクションが展示され、数多くの名作を見ることができます。

Google Art & Culture:オランジュリー美術

まだまだパリに行くのは先になりそうなので、オランジェリー美術館の「睡蓮」をGoogle Art & Cultureのストリートビューでぜひ訪れてみてください。ギャラリーでは、作品をアップで見ることができたり、数は少なく英語になってしまうのですが絵画の説明も掲載されていますよ。

Google Art & Culture:オランジュリー美術館

モネの連作「睡蓮」

表情の異なる8つの「睡蓮」が展示されているのは、2つの楕円形の部屋。ガラス屋根から自然光が入るように、セーヌ川沿いに太陽の進路を考え、西から東に配置されています。

実は、1914年以前に開始された最初のプロジェクトの構想をモネは大幅に変更したそうです。きっかけは、1918年の第一次世界大戦の終結。穏やかに瞑想する安らかな場を提供することで、大戦で傷ついた心を美しさで癒したいとの思いから。訪問者が絵画に没頭し、外の世界を忘れるような展示室が誕生しました。

最初の部屋は朝から夕方までの空と水中の睡蓮を反射する4つの構図を。

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2番目の部屋には水辺にただずむ柳の枝とコンストラストのある絵画が展示されています。

「睡蓮」だけじゃないんです!

オランジュリー美術館といえば「睡蓮」のイメージが先行してしまいますが、1959年と1963年に美術商のポール・ギヨームと建築家兼産業家のジャン・ウォルターのコレクションを国が買収したことで、モディリアーニやピカソ、マチス、ルノワールやセザンヌなど、時代を代表する画家たちの作品も収蔵されています。

ピエール=オーギュスト・ルノワールの「ピアノを弾く娘たち」。

ポール・セザンヌの「果物とビスケット」。セザンヌらしい、ほっこりとした作品。

左:セザンヌ、右:ゴーギャン

左は、好きな画家の一人エドガー・ドガの作品。繊細さなタッチで描いた風景画家「レオポール・ルヴェールの肖像」。右は、エドゥアール・マネの「オペラ座の仮面舞踏会」。迷いのない素早い筆使いでこんな絵が描けるなんて…。

モネの「黄昏、ヴェネツィア」。

二大巨匠ピカソにマチス。

今回初めて知ったのは、ロシア生まれのフランスの画家・シャイム・スーティンさん。
荒々しく大胆な独特のタッチで、どこか屈折した歪んだ画家の内面的な感情が溢れているような気がします。そんな中にも、絵本の挿絵にもなりそうな親しみやすい雰囲気もあり、魅力的な作風に惹かれました。

左:ホテルのボーイ/右:待者

地下の展示室の一角には、ポール・ギヨームの功績(?)や、彼の自宅のミニチュアなんかも展示されています。壁一面の絵画は圧巻ですね。

モディリアーニが描いたポール・ギヨームの肖像画。実際の写真と並べてみると、彼がまとう雰囲気も含めて似てますね(世界的画家に向かって失礼!)。 シンプルなラインで平面的。現代にも通じるオシャレな画風がとてもステキです!

右:Paul Guillaume, Novo Pilota、アメデオ・モディリアーニ 1915

オススメ度:★★★★☆!
またぜひ訪れたい美術館の一つです!

モネの「睡蓮」を堪能したら、ぜひモネが亡くなるまで43年暮らしたジヴェルニーという小さな村へも足を伸ばしてみてくださいね。

モネの愛した庭と睡蓮を見に、ジヴェルニーへ行ってきました

ジヴェルニーにあるモネが暮らした家や庭は、当時の姿を再現し、今に伝えています。モネ好きなOTTOさんのリクエストもあり、パリ旅行中に足を伸ばしました。モネの描いた「睡蓮」の名画とあわせご紹介します。

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