感じ・考え・発見する! 美術館・博物館を楽しむ4つのポイント
海外の美術館や博物館に行くと、何処かで見たことのあるような作品ばかり。
膨大なアートの洪水に溺れながら、日本の美術館には無い距離感で触れられることは、海外を訪れる醍醐味でもあります。そして、何よりも人が少なく、心置きなく楽しめ、知的好奇心を思う存分満足させてくれるんですよね。
もちろん国内にも素晴らしい美術館は沢山あります。
特に地方の美術館は、個性を生かした、興味深いところが多いのではないでしょうか?
アートは感じ、考え、思いがけない発見に出会うこと!
アートの楽しみ方が今ひとつ分からないという方にも、美術館・博物館を楽しむ、私なりのポイントをご紹介します。
その1:作品だけではなく、作品と建物・内装との調和を楽しむ
特に海外の美術館は、歴史ある建物を使用していることが多く、アートだけではなく、建物自体を楽しむことができます。また新しい美術館は、新鮮なデザインや技術を取り入れた建築美に圧倒されます。そんな贅沢な空間とアートとの調和を是非楽しんでください。
その2:作品を引き立たせる色のマジック!
作品を飾る壁の色。ここにも実に色々な考えがあるとグッときてしまいます。
作品と同系色だったり、反対色だったり、作品を際立たせるために暗い色だったり。
さらに、デンマーク国立博物館では、原始的なエリアは原色に近いより強い色を、そして年代が重ねるごとにより繊細な色を使うようになっていて、文明の発展を色で表現しているように思いました。勝手な妄想ではありますが、そんなキュレーターさんの意図を発見すると、なんだか鼻が高くなっちゃいます。えっへん!
その3:引いて、寄って。心ゆくまで作品を愛でる
絵画の場合、引きで絵を見るのは、全体のバランスや作者の意図を知ること。一方、寄ることで絵の具の混じり具合や、作者の筆圧、筆使いなど、画集などでは分からないこと、自分なりの発見をすることができます。近くで見ると何か分からない描写も、引くと全景が分かり、雑に見える筆使いでも景色に変わる。
さらに注目は作品が入った額。歴史のあるものだったり、作品に合わせたオリジナルだったり。そんなところも発見の楽しみなんですよね。
その4:アートを写真に残して巨匠たちとコラボ!
日本では撮影禁止のところが多いけど、海外では絵画・彫刻含めて、フラッシュ無しなら撮影可能なところが多いですよね。この場所でしか味わえない作品を目に焼き付けた後は、周りの迷惑にならない範囲で撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか?
特に彫刻は、正面だけではなく、縦横、斜め、上や下など、いろんな角度から眺めてみてください。大理石であることが嘘のような、滑らかな肌や透けるほど繊細に掘られた髪や衣服。何よりも、どの角度からみても、美しく均衡がとれ、計算され尽くした美であることに驚かされます。自分だけのお気に入りのアングルを見つけて、写真に収める。時空を超えた巨匠たちとのアートコラボの完成です!
このページに掲載している写真は全てmeが撮影したもの。いつも撮影が楽しくて仕方ありません。早くヨーロッパに行きたいな〜。
マストバイはCasa BRUTUSの美術館特集
日本や世界にどんな美術館があるのか…。見ても・読んでも為になるのは、やっぱりCasa BRUTUSの美術館特集なんです。これから美術館を巡りたいと思っている人、今は訪れる機会が無いという人も、ぜひ手にとっていただきたい一冊。コロナ禍で、なかなかアートに触れることのできない虚無感を、これを読んで癒しましょう(涙)!