イギリスで化石探し?一度は訪れたい世界自然遺産 ジュラシックコースト
イギリス南部海岸沿いに位置するDorset(ドーセット)州からEast Devon(イーストデボン)州にかけては、「Jurassic Coast(ジュラシックコースト)」と呼ばれ、世界自然遺産の一つになっています。
このあたりの海岸沿いは地球の歴史の宝庫というだけではなく、イギリス独特の田園風景に囲まれた美しい景色が広がっていました。
※本記事の写真は2005年(古いw)に訪れた当時の内容です。Meの軌跡を残したいことと、これから旅を考えている方の参考になればと思っています。最新の情報は、公式サイトなどでご確認ください。
世界自然遺産「ジュラシックコースト」とは
2001年に登録されたイギリスで唯一の世界自然遺産です。
デボン州エクスマスのオーコムポイントから、ドーセット州スワネージ近くのオールドハリーロックスまでの約153kmの海岸線上に1億8500万年の地球の歴史が凝縮されているのだとか。
映画「ジュラシック・パーク」で聞いたことのある「三畳紀」「ジュラ紀」「白亜紀」と呼ばれる3つの時代の地層がジュラシックコーストに沿って広がっていて、古代の木々や大型海洋性爬虫類など数えきれないほどの化石が発見されています。
「ジュラシックコースト」の魅力
その1:なんてったって恐竜・化石好きにはたまらない
難易度は高そうですが、海岸沿いの海辺を散策すると化石を見つけることができます。
特に雨の降った次の日が見つけやすいと、イギリス滞在中にステイ先で教えてもらいました。ただ、海辺なので、雨の降る日や降った後は土砂崩れの恐れがあったり、満潮時は波が高かったりするようなので十分注意が必要。
またどこでも化石を採取できる訳ではなく許可されていない場所もあるようなので、化石収集のポイントなど、以下のウェブサイトから事前に確認してみてくださいね。
実は私、化石や石が好き…。
今は整理して思い出のある石しか手元に残していないですが、地球が何万年・何億年という時間をかけて作り出したキセキ。二つと同じものが無いと思うと、出会えたことが愛おしく、お気に入りを見つけるのが楽しくなってしまうんですよね。
なので、このジュラシックコーストで化石探しにトライしようと思ったのですが、結構面倒な場所で、なかなか都合が合わないこともあって断念!いつかは叶えたい夢として、今もやりたいことリストに残っています。
その2:自然と調和した景色が魅力的
イーストデボン、ウェストドーセット、ウェイマス&ポートランド、パーベックの4つの地域にある町、村、自然の景観を楽しむことができるのが、ジュラシックコーストのもう一つの魅力です。
広がる田園風景と飴色の建物、朽ちたお城。有名な観光地のような派手さは無いものの、それが逆に魅力的で、その場の空気を思う存分全身であびて、ゆっくりと自分だけの時間を過ごすことができます。
歴史と自然が調和し、長い時間が重なりあって生み出された風景。感動しかありません!! ここからは実際に訪れたジュラシックコーストの印象的な場所をご紹介します。
①ドーセットで最も美しい村「Abbotsbury」
Abbotsbury(アボッツバリー)は500人ほどが暮らす小さな村。コッツウォルズのような観光地化されていないので、ゆったりと時間が流れています。
Abbotsburyを楽しむためには、やっぱりお天気が重要!初めて訪れた際はとてもいいお天気で、青い空と緑が心地よかったのですが、2度目に訪れた際は雨混じりの曇り空。美しい景色を堪能するには、夏に訪れるのが最適です。
Abbotsburyの最大の魅力は、村から海岸沿いにつながる丘の上の小さな教会。
聖キャサリン教会です。
草原の丘に佇むその姿は、映画に出てくるセットのよう。この教会を目指して、丘を登って行きます。
眼下に広がる村や田園。イギリスのこの風景がたまらなく好き!
教会は雨や風に吹きさらされているからか、中には何もなく、一間だけの本当に小さな教会です。逆にその素朴さが、飾り気の無い美しさでもあります。
②波の浸食がつくり出した「Durdle Door」と「Lulworth Cove」
先ずは、美しい入江「Lulworth Cove(ラルワース コーヴ)」へ。
後になって知ったのはここでもアンモナイトなどの化石が見つかることがあるそうです。ビーチまで降りなかったのですが、時間があればゆっくり化石探しをしてみたいですね。
そして、人気のスポット「Durdle Door(ダードル ドア)」。
ここでしか味わえない、自然の美しい景色が広がっています。
私が訪れた時は夕方近くだったので、日の陰りと水面がキラキラして感動的な風景でした。写真だとその美しさがイマイチ伝わらなくて残念…涙。
③ 最古の石城の一つ コーフ城(Corfe Castle)
厳密に言うと、ここは「ジュラシックコースト」には含まれないと思いますが、要塞(ようさい)として、11世紀にパーベック丘陵地帯を見下ろすように建設されました。石造りの城では最古の城の一つだそうです。
現在、私たちが見ることのできるのは、そのほとんどが崩れた状態ですが、長い時の流れ、歴史を感じさせます。
小高い丘の上に建てられた城は、今残っている建物を見るだけでもかなり立派だったのが分かりますね。
さすが要塞。眼下を360度見渡せます。美しい! 城周辺の歴史的な風景だけではなく、ジュラシックコーストまで田園を抜けて草原をハイキングすることも可能。
お城はナショナルトラストで管理されていて、入り口のカフェでクリームティーをいただけますよ。クリームティーは紅茶とスコーンがセットになったもので、クロテッドクリームとジャムを付けていただきます。アフタヌーンティーよりもカジュアルな感じでしょうか。
肝心の味は覚えてないのですが、イギリスでイギリスぽいことがするのが、旅の記念になって嬉しいですよね。
お城の麓の村では、こんなカワイコちゃんとの出会いが。お散歩でお気に入りを沢山見つけたんだって。
この時限定なのか、コーフ城付近では「機関車トーマス」のようなダブルデッカーや電車が走っていました。なんだか、村全体がアトラクションみたいです。
ジュラシックコーストへの行き方
日本からの場合は、ロンドンからDorchesterもしくはWeymouthへ鉄道で行って、レンタカーもしくはバスを利用するのがいいかもしれません。Dorchesterまでなら直行便で2時間半ほど。日本円で2300円。
私が滞在していたBournemouthはロンドンから電車で2時間ほどの町。そこからジュラシックコーストへは、Pooleまで「YellowBus」で行って、そこから「Jurassic Coast Bus Services」を利用しました。